日本硯とは、日本で産出された石を使って日本で作硯された硯と定義しています。
和硯という言葉も既にありますが、和硯の中には日本以外の石も含まれてしまっているので、和硯を限定して言葉を定義しています。

日本の硯文化

「日本の硯文化」を作る、そう決めています。

文化なので、その対象となる人、地域(日本)での共通認識、イメージ、使われ方が必要なものです。
私や硯職人・作家だけで作れるものではないのが文化です。

今の硯認識は、プラスチックでできた墨汁貯める奴だと思います。

書画の方でも、硯を理解している方、関心がある方は多くはないと思います。

日本の硯文化を作る目的は、日本の硯生産地の再興をする事と置いています。
再興の定義は 日本の硯生産地の採石者、職人が主な生業として生計が成り立つ事、としています。

今の日本で硯製作を本業として、生活が成り立っている人は居ないと思っています。
副業で生活が成り立っている 硯生産地各地に行って思いました。
見るからに、生計が成り立たない。
私は書も画もやりませんし、自分が何故硯を作っているのか、自分でもわかりません 。(気が付いたらどっぷりハマっていた)
ハマってしまった以上、逃げる訳にはいかんだろう、です。

他に、出来る人も見当たらないし、やりたい人もいない気がする じゃあ、やるか。 自分でもよくわからない、行きがかりです。

日本の硯生産地の生活を支援して、生業として成立させることを主眼としています。
とはいえ、硯が売れない事には生産地の支援は出来ないわけです。
理由を考えていくと、日本人はお金がないに当たるわけです。
お金の無い日本人からお金を取って生計を作るには限度がある だとしたら、世界を目指そう、です。 安易です。笑

が、アジアのハズレにある、吹けば飛ぶ様な島国の石ころなんぞ相手にされるはずがない。
特に世界の中心だと考えている人たちに、相手にされるわけがないです。

まずは驚きをもって知ってもらう事を、第一の目標としています。
輸出のフィードバックによって硯生産地で硯を主たる生計の手段として成り立たせる、それが日本の硯文化を作る意味です。

その過程で、日本の書画文化に貢献出来ると考えています。