トリビア1 墨の桐箱
知っているといい事あるかも?情報です。
固形墨には桐箱に入っているものがあります。
和墨のよい墨は大体そうですかね。
桐箱は呼吸をするので、呼吸をする墨を保管するには最適なんです。
なぜかといえば、桐箱内部の湿度を一定に保ってくれるから。
桐箱は保存性に優れます。
箪笥で桐が使われるのも同じ理由です。
それで、本題です。
ご存じな方も多いと思いますが、
桐箱って向きがあるんです。
上下を合わせてみると、嵌まりやすい方、はまりづらい方があります。
上下の木目も異なります。
一番わかりやすいのが、上面と底面(一番小さい2つの面)の枠の桐を見る事です。
木の垂直に切られている面なので、色味がそれぞれ異なります。
そこを見ると簡単にわかります。
では、桐箱を食い違ってあわせるとどうなるか?
どーでもええんとちゃう?と思われるかもしれませんが、
10年以上経過すると、食い違いしている桐箱は隙間が出来て桐箱の機能を果たしません。
直ぐに使う墨には関係ないですけどね。
多少長い期間保管しそうな墨には、気を付けた方がよいです。
長く保管して、固形墨の本来性能を発揮させたいと思うのであれば必須だと思います。
ガタガタの桐箱もよく見ます。
それだと、固形墨が上手く経年変化しません。
墨色が粗くなり、透明感品位が下がります。