硯の誤解1 熱湯???洗う?

3年ぶりの更新になります。
放置しすぎですね。(笑)
少し修正、追加しようかと思います。

硯に関連にするサイトを見ていると、洗う事について書かれている事があります。
どう洗うべきかは、別のページに書いているので、ご覧いただければと思いますが、よく聞かれる事を書いておきます。

(Q)硯は熱湯で洗う、と書いてあるのを見たのですが、いいのでしょうか?

(A)と、とんでもないです。(笑)

恐らく熱湯をかけるお考えになった理由は、熱湯で膠が緩む、って所から来ているのだと思います。
宿墨のついた硯に熱湯をかけると、宿墨の熱湯が緩んで取れる、って考えたのだろうと思いますが、硯から宿墨を取るって事は、硯とは何か?から考える必要があります。

硯とは、(天然石の場合)石を加工して出来た工芸品、です。
ただの石ではありません。
更に、石は岩石であり複合鉱物の集まりです。岩石の中に微量の水分を含みます。

そこに熱湯をかけるとどうなるか?
石が割れます。
運よく見た目われなくても、内部にヒビははいるでしょうね。
次に加工部分。
熱湯をかけてよい事はありません。
そもそも、物に熱湯をかける、というのが常識から外れています。

宿墨を溜めてしまったら、どうするか。
硯の知識、見識、技術がないと修正出来ないと思います。

日々の硯の洗いが肝心です。
硯を使ったら、宿墨を溜めずに洗ってください。
洗い方は他のページに書いてあります。