中村硯1
中村硯は、高知県土佐清水市で採石された蒼龍石を使って、高知県四万十市(旧 中村市)で作硯されている硯です。
よく日本一の硯と評価をしている文献を見ます。

蒼色(というより、緑色)をした石紋がよく入る石で、頁岩だと思います。
蒼龍石硯と中村硯は同じ石を使った硯ですが、過去の登録商標の関係で表現が分かれています。

よく、旧抗、新抗とわけて表現されますが、石に差はないです。川を挟んだ向かいにあります。
旧抗・新抗に関わらず、個々の石の差はあります。ですが、チューニングするとほぼほぼ同じ状態(墨おり、墨いろ、墨すり感)になるので、私は蒼龍石の中では石の種類区別をしていません。

蒼龍石は硯の石としては、評判通り素晴らしいです。
和墨松煙墨でも油煙墨でも抜群によい墨色を出します。
特に和墨油煙墨では、目の覚める様な墨色が出ます。濃墨でキレと冴えのある墨色が出せる硯、って何?って感じです。
世界中の硯石の中でも和墨油煙には別格かな?と考えています。
同じ墨で磨り比べて書けばわかります。

高知県四万十市にある中村硯を作っている一水工房さんです。
