鳳来寺硯1

愛知県新城市にある鳳来寺山で採石される石を使った硯です。
石は3種類あり、金鳳石、鳳鳴石、煙巌石があり、いづれも頁岩です。
鳳来寺参道には、2軒の硯匠さんがあり、それぞれ石の定義が異なります。

硯匠さん毎の石定義。
鳳鳴堂   清林堂
金鳳石    -
鳳鳴石 = 金鳳石
煙巌石 = 鳳鳴石
同じ石で表現が違う理由は過去の歴史にある様です。以下、鳳鳴堂さんの硯石定義で表現します。

金鳳石は硯石全体に金粉が散らばったキラキラする美しい石です。墨おりが抜群です。
鳳鳴石の特性は雄勝石と似た雰囲気があります。一番の特長は、その美しい石皮(第二酸化鉄の層)で、まるで秋のイチョウを思わせる様な輝く黄色を示します。
煙巌石は見た目美しい木目の様な石紋が特徴の石です。飾る硯としては最適ですが、鳳鳴堂さんも清林堂さんも硯としてはお勧めされていないです。

鳳来寺参道にある鳳鳴堂さんです。
五代 名倉鳳山さんがおられます。

鳳来寺参道にある清林堂さんです。
昔の鳳来寺硯の定義は、清林堂さんと同じだった様です。その定義にしたがった硯をよく拝見します。