赤間硯1

赤間硯は山口県宇部市~福岡県北九州市一帯で取れる赤石を使った硯です。過去には多数採石地もあった様ですが、現在は山口県宇部市で産出される赤間石を中心に作硯されています。
赤間石は赤紫色、もしくは緑色をした頁岩で、赤紫色の石に緑色の斑点が入った石が最も多いです。赤間紫金石と呼ばれる赤紫と緑と青の縞模様をした美しい石もあります。

硯石を見た目でわけると主に2種類(赤紫=紫雲石、赤紫と緑の縞=紫金石)ですが、私は硯の石を6種類にわけています。
日本の硯石の中では比較的造形・彫刻のしやすい石で、多彩な形状の硯があります。

赤間紫金石は赤間の石の中では硬い印象のある石です。
墨を磨る印象も、他の赤間石とは多少異なります。

赤間硯は、和墨の松煙墨、油煙墨ともに透明感のある墨色を出すよい硯ですが、よい赤間石で出来た赤間硯は松煙墨で抜群に透明感のある美しく青い墨色を出します。